町ガが町田を離れて行う、都心では初のワンマン。
「銀河進出」とは大きく出たものだ。
定時に横浜を出ても渋谷で7時には間に合わない。
会場の扉を開けたら、オープニングの曲が始まっていた。
初めて聞く曲、とてもかっこよい曲だ。
新しい衣装もシャープで良い。宇宙船の飛行士のようにも見える。
髪がさらに短くなったもえか、アップにまとめた髪型が素敵だったえりかなど、ヘアースタイルもガーリーに決まっている。
そして、町ガのハーモニーがいつもにも増してグイグイ迫ってくるような気がする。
1ヶ月前に休養から復帰したさきこさんも好調のようだ。
こんな事を感じながら、ステージをチラチラ見ながら、自分の席がどこにあるのか暗い館内を見渡していた。
この冒頭の「Moonbase」が終わる頃に、ようやく着席。
いかにも石田ショーキチさんらしい曲だと思ったら、やはりカバーとの事。すみません、オリジナルを全く知りませんでした。
この曲について、2人のプロデューサーのツイート。
もうね、彼女たちはきっと思い出しもせず前を向いているんだけどお父さんはどうしても4年前の結成の経緯や当時の実力を思い出してしまって、ど頭から20年前に聴きまくっていたMOONBASEのカバーを堂々たるパフォーマンスでキメでくるあたり想いが錯綜しすぎて涙腺崩壊しま…https://t.co/7n9nfJ0ah6 pic.twitter.com/pAf4Op9dot
— 佐々木良 (@ryo_sasaki) November 8, 2019
今月の「父さんあれちょーだいコーナー」です https://t.co/RBdv85hoQe
— 石田ショーキチ (@Ishidalf) November 7, 2019
しかし、ショーキチさんのレパートリーを歌えるって恵まれている。
自分が初めて町ガを見たのは3年前だったけれども、まだ当時は良くも悪くもアマチュアっぽさを感じたもの。それが、ファーストアルバムをリリースしたあたりから、パフォーマンスも面構えもぐっとプロっぽくなっていったように思う。
それでも、親しみやすさや新鮮さを失わず、いつもひたむきさが伝わってくるのが町ガの良いところ。
そんな町ガの魅力に溢れたワンマンだった。
色々な趣向が凝らされた町田市民ホールでのワンマンも素晴らしかったけど、この日はシンプルに町ガの歌とパフォーマンスを楽しんだ。
そう、最初から最後まで重層的なハーモニーに魅了されっぱなし。それは、まるで霧のかかった森の奥から聞こえてくるようで、幻想的ですらあった。
この音響は、Dub master Xさんの力が大きいのだろうなと思う。どんな魔法なのかと思ったくらい。*1
夏から一気に冬へ、そして春と、季節を一周したパート。
ミラクルマーチ時代の曲を続けたパート。
セトリも楽しい。
そして、「宇宙船が難破?」の寸劇。
「ちょっと様子を見てくる」「私トイレ」(←この時のあいねちゃんが良かった)
メンバーが一人ずついなくなっていって、もえかとほのかがステージに残される。
こうなれば、当然この曲だ。2人による「スターパレード」。
ほのかちゃんの、柔らかい声がしみる。こんなにいい歌い手さんになったのか。
退団したあーやんに代わってこの曲を任されたのも納得の歌。
そんなほのかちゃんを温かく包み込むような、もえりんの声。
2人が顔を合わせる所で、涙腺が…
メンバーが再びステージに現れ、パントマイムみたいなものをはさみんで
「Satellite watch~衛星軌道の財宝探査」。
この流れが最高だった。これこそ、町ガにしか表現できない世界。
ただただ、ステージを見つめ、歌の世界に入り込む。*2
圧巻の「銀河ステーション」。
あいねちゃんの、甘さを含んだ声が大好き。
本編ラストは、冒頭にやった「Moon base」を再び。
アンコールの時の、リーダー・えりかの挨拶。
「最初にこのライブをやりたいと社長(石田ショーキチさんね)に相談したらダメだと言われた」
「だったら全部自分たちでやろうと思い、準備してきた」
最初にダメ出しをした社長の真意はわからないけれども、本気度を測る意味合いもあったのかも知れない。
最後にもえかが、このコンサートに関わってくれたスタッフの名前を一人ひとり読み上げる。
自分も、このクルーの一員だったことを誇りに思う。
オーラスの「さらば」では客席もみんな立ち上がって、町ガメンバーに合わせて振りコピ。楽しいと同時に、「もう終わってしまうのか」という寂しさも感じながら身体を動かしていた。
セトリは、もえかのTwitterより。
まだ咳が残り、今ひとつ体調が優れないので、早々に離脱してしまったのが悔やまれる。
【蛇足】
会場のマウントレーニアホールには、今回初めて行った。
ここは昔、映画館だった所。
もう33年前になるのかな、ここで見た「ローカル・ヒーロー」という映画が大好きで、自分の中では不動の生涯ベスト1です。