アナログプレーヤーを購入したので、家にあるLPをアルファベット順に聞き直してみる企画。第11回目はブラジルに渡ってジョルジ・ベン。
■ジョルジ・ベン/トロピカル!(1977年)
僕が初めてブラジルの音楽に触れたのがこれだったと思う。
大学に入ってから、おそらく19の頃に買ったアルバムだと思う。
1曲目がこれ。
ラララ~ラララ~で有名な、ロッド・スチュワートがどうしたこうしたで有名な曲。
ベースソロ、パーカッションソロがかっこいい。リズムの洪水。
「すてきな未亡人に首ったけ」ではスティール・ドラムが入る所があって、トリニダード・トバゴっぽい感じ。
B面の1曲目“My Lady”。
ストリングスの音で静かに始まり、別れた女の事を未練たらしく歌い上げたと思ったら、ギターのカッティングからスピードアップする。エレピの音がソウル・ミュージックっぽい。最後はブラスも入って更に盛り上がる。ここは、洗練されたフェラ・クティとさえ言いたくなる。
有名曲「マシュ・ケ・ナダ」も大好き。リズムを刻むギターがいい感じ。
最後の「熱帯の国」はキューバっぽい。でも、イントロの感じがストーンズの「悪魔を憐れむ歌」みたいでもある。
ブラジルの音楽については少しかじっただけなのでよくわからないのだけど、ジョルジ・ベンの立ち位置って独特だと思う。
サンバの伝統だけでなく、ロックやソウルっぽい要素もあるし、中南米からアフリカの要素まで感じられる。
のほほ~んと歌っているように聞こえるボーカルにも、しなやかなパワーを感じる。
「トロピカル!」、これも今回聞き直してみて「こんなに良いアルバムだったんだ」と驚きました。
ジョルジ・ベンは、翌1978年に更にアフロ色を強めた「アフリカ・ブラジル」というアルバムを発表しますが、そちらも好きなアルバムです。
さて次回。BENの次はBIG YOUTHです。
どこの誰でしょう?