昨年、アナログプレーヤーを購入した事がきっかけで、家にあるLPをアーティストごとにアルファベット順で聞き直してみるというシリーズ。第27回目はキャブ・キャロウェイ。1930年代から40年代にかけて一世を風靡したというエンターテイナーです。
■HI DE HO MAN(1974年)
1935年から1947年までの、全盛期の代表曲を集めた2枚組。
ダボダボのズートスーツに下卑たような笑顔のジャケットとは裏腹に、音楽はとても洗練されたビッグバンド。ハリウッドではフレッド・アステアが人気を博していた時代と重なりますね。
とにかく歌が素晴らしい。艶っぽい声と抜群のリズム感。バックの演奏も最高です。
僕がキャブ・キャロウェイを知ったのは、ご多分にもれず映画「ブルース・ブラザーズ」から。
お尋ね者のブルース・ブラザーズがトラブルに見舞われてライブ会場への到着が遅れる中、待ちわびる観客の前で突然歌いだしたのがこの人。
「この爺さん誰?」と思いました。このシーンですね。
全盛期の映像がこれ。
ただ、この時はそれ以上掘り下げて聞くことはありませんでした。日本ではレコードも発売されていなかったと思います。
次にキャブ・キャロウェイを意識したのがこのアルバム。ジョー・ジャクソンがルイ・ジョーダンやキャブ・キャロウェイなどのジャンプブルースやジャイブを取り上げた1982年のアルバム。ジョー・ジャクソンのこういう所、大好きです。
いや待てよ。
サザンオールスターズ1981年のアルバム「ステレオ太陽族」所収の「我らパープー仲間」という曲で、もろにキャブの真似(オマージュというべきなのかな)をやっていた。節操がないというかフットワークが軽いというか、なんの衒いもなくこういう事をしてしまう所がいかにも桑田佳祐という気がする。
さて、僕はいつどこでこのキャブ・キャロウェイのアルバムを手に入れたのだろう?おそらく80年代の中頃にどこかの輸入盤屋で見つけて買ったのだと思うのですが、その時の状況が全く記憶にありません。
それに、当時はあまりこのアルバムを聞き込んだ覚えもなくて、今回聞き直してみて本当に良さが分かった気がします。
見開きのジャケットっていいよね。
録音日や演奏者のクレジットもちゃんと記載されています。
次回はJim Capaldi。