なぜか年末年始はアイドルの現場に行く気がしないんです。それで、何か映画はないかなと検索してみて、一番見たいと思ったのがこれでした。
オリジナルの公開は、自分が生まれてからちょうど1年後の1961年7月30日。製作費2億は、当時としては莫大な額だったのではないでしょうか。そして音楽は古関裕而。
「モスラ 4Kデジタルリマスター版」上映作品詳細 - 午前十時の映画祭11 デジタルで甦る永遠の名作
冒頭、原作者のクレジットに福永武彦と堀田善衛の名前があったのにまずビックリ。福永武彦といえば「廃市」(大林宣彦監督で映画化されたのを見た後に原作も読みました)、堀田善衛といえば岩波新書の「キューバ紀行」ですよ。この2人の結びつきがとても意外な気がした。調べてみたら、中村真一郎という人と3人で「発光妖精とモスラ」という本を共著していたんですね。これ読みたいな。
上に挙げたリンク先の解説では、モスラを「それまで人類の敵として描かれてきた怪獣の概念を覆す平和の守護神」と書いてあるのだけど、モスラ自身は小美人を救う為だけに行動しているのであって、そこに善悪の概念はないんですよね。これは劇中で小美人も言っていて、実際に邪魔な建造物はなぎ倒してひたすら進んでいくわけです。
そして、精巧なミニチュア。渋谷の街なんて、ガード横の飲み屋横丁まで再現されていました。道玄坂を下って東横百貨店を破壊して、東京タワーに向かっていく。
当時、完成したばかりの東京タワー(1958年完工)に取りついて繭を作る絵面が強烈ですよね。このイメージのせいで映画を見た事があるように思っていたけれども、全くの初見でした。「ゴジラVSモスラ」と混同している所もあったみたい。
それから、この映画の魅力は何といってもザ・ピーナッツですよね。この歌が頭から離れなくなります。
「モスラヤ」のヤ、「カサクヤン」のヤン、の所の語尾の切り方が好きです。
4Kデジタルリマスターという事で、画面も綺麗でした。
新年一発目に見る映画としては、正解だったのではないでしょうか。