ようやく念願だったソウル・フラワー・ユニオンのライブに行ってきた。
期待に違わぬ熱く楽しく笑顔にあふれた幸せな空間だった。
この日はあいにくの雨。前日までの陽気が嘘のように冷え込む。ヒートテックにダウンジャケット、次の冬が来るまでもう着る事は無いと思っていた装いで出かけた。
お昼はすぐ近くのDESEO mini でサワソニ。まちだガールズ・クワイアや一瞬しかない、文坂なのなどを見て道玄坂のとりかつで腹ごしらえ(外国人客が2組いた)。
O-WESTで入場待ちをしていたらサワソニにも来ていた人の顔を見かけた。同じ回し方をする人がいるとは思わなかった。*1
入場したら椅子が用意されていて驚いた。でも、開演と同時にみんな立ち上がる。
オープニングはこの曲だっただろうか。いやあ、ロックバンドだなあ。
この曲を前半の割りと早い時間に持ってきた事は意外だった。2つの大震災に見舞われたこの28年間を象徴する曲、現場で行動するソウル・フラワー・ユニオンならではのリアリティ。
所々にはさまれるインストの演奏がまた良かったけど、スタイル・カウンシル「Our Favorite Shop」のカバーには驚いた。これ、いつもやるのだろうか?それともレア?
奥野さんのオルガン良いな~。
後半に入ったところで演奏された「平和に生きる権利」*2も自分にとってのハイライト。アウトロで続く5拍子の演奏が流麗だった。
コーラスとお囃子で参加のリクルマイがメインで歌った曲もあった。多分この曲もやったと思う。
リクルマイといえば、もう10年以上前にジンタらムータと一緒に歌っていたのを屋外のイベントで見た事がある。この「平和に生きる権利」のCDがリリースされた2012年前後の事。
花粉症に悩まされながらも、中川さんは歌い、よくしゃべる。奥野さんとの息の合ったやり取りも楽しかった。
本編最後は「海行かば山行くば踊るかばね」。アイリッシュと沖縄とロックがごっちゃになった世界。フロアのお客さんは思い思いに踊っている。両手を上げてカチャーシーで踊っている人が多い。自由だ。
アンコールでは今年に入って亡くなってしまった鮎川誠さんを追悼してこの曲。
「みんなあの世に逝ってしまって誰が生きているかわからんようになった。だからみんな生きている事にする」と、中川さん。
最後は「風の市」で終わった。
ソウル・フラワー・モノノケ・サミットは何度か見ているけど、ソウル・フラワー・ユニオンは初めて。
ソウル・フラワー・ユニオンは紛れもなくロックバンドだった。それも最高にいかしたロックバンドだった。
ロックというのは形なんかじゃない。
思い起こしてみれば、ロックバンドのワンマンライブに行ったのは人生で初めてだったかもしれない。