エンケンさんがあの世へ旅立ってからちょうど1年が過ぎた。
これが、自分が見たエンケンさんの最後のライブだった。
エンケンさん、心の師匠。
自分はちゃんと生きているだろうか?
自分のリズムを叩き続けているだろうか?
以下、当時書いた文章をそのまま掲載します。
「デビュー45周年!ニューアルバム『恋の歌』発売記念 遠藤賢司 "第四回純音楽祭り" 弾き語り大会」
【出演】遠藤賢司
【ゲスト】鈴木慶一 / 曽我部恵一 / 湯川潮音
【時間】開場 18:00 / 開演 19:00
【料金】前売 4,000円 / 当日 4,500円 (税込・整理番号付) +Drink Order 500円
当日の終演後、帰宅途中の電車で投稿したつぶやき。
●エンケン①。オープニングの「小さな日傘と大きな日傘」、エンケンのピアノをバックに湯川潮音が日傘を持って登場。それだけでウルウル。潮音ちゃんが歌った所で早くも涙が溢れてしまう。続いての湯川潮音「裸の王様」で決壊。やっぱり来て良かったと思った。
●エンケン②。エンケンさんは新作「恋の歌」収録曲を順番に。中でも「44年目のカレーライス」と、タイトル曲「恋の歌」が特に心に響いた。その後の「夜汽車のブルース」、いつも凄いけど今日はまたいつも以上に凄みを感じた。
●エンケン③。アンコールでのエンケンさんと鈴木慶一さんのサッカー話、少年のように目をキラキラさせていたのがとても微笑ましかった。高田漣とサッカーをしていると、高田渡がそこにいるような気がしたとか、漣さんの5歳の息子さんにオフサイドとは何ぞやを教えてもらったとか。
●エンケン④。アンコール、出演者全員でニッポン応援歌。そして「夢よ叫べ」、最後に「真央ちゃんとヨナちゃん」。エンケンさんらしいね。今日のライブは今日しか見れなかった。やっぱり来て良かった。素直な気持ちを忘れずに、日々をちゃんと生きる。俺も白寿まで頑張る。エンケンさん、ありがとう。
これに付け加える事は、それほどない。
オープニング。
ステージの下手にピアノ、上手にはテーブルに置かれた小さな日傘。
エンケンが登場して、あの何ともいえないピアノ(エンケンさんのピアノはホント不思議)を奏で始める。
湯川潮音が大きな日傘を持って登場。
新作アルバムのジャケットの世界観が目の前に広がる。
そして、湯川潮音がマイクに向かったところで、不覚にも涙が出てしまう。
続いての湯川潮音のセットで歌われた「裸の王様」。
もう、ここが自分的にはこの日のハイライトだった。
エンケンさんと同じ根っこを持ち、エンケンさんの魂をしっかり受け継いでいる。だから僕は、こんなに潮音ちゃんを好きになってしまったのかもしれない。
曽我部恵一。
熱演だった。でも、印象は先月のパンダ音楽祭の時の方が鮮烈だった。
これは、こっちの勝手な感想。
鈴木慶一。
ワルツを2曲。さすがの余裕と洒脱さを感じさせるステージ。
麦わら帽子にサンダル姿で「スカンピン~」。
考えてみれば生で見るのは初めてだった。
まあ、僕にとってはやっぱりよくわからない人だった。
エンケンは、新作「恋の歌」を順番どおりに披露。
1曲1曲がエンケンの世界。ありのままの気持ちを淡々と綴ったような曲が多い。
67歳になってもなお、円熟の境地とか枯れた味わいとかとは無縁。勿論そういうのも素晴らしいと思うけど、こんな年になっても「恋の歌」なんていう曲を歌うエンケンが大好きだ。
その一方で、なんだか伝統芸能を見ているような気にもなってしまうのだけれども。ちゃんと「芸事」で勝負してるって事なのかな。
そう僕が今以上に皺だらけのがんこ爺いになったって
心の優しい女(ヒト)が好き…そう…僕は死んでも男だから
僕が一番歌いたい歌それはロマンチックなラブソング
いいえ…この胸に甘く切ない…恋の歌
それはもしかしたら…そうあの女(ヒト)への…そう君への恋の歌
「ぼっ・・僕は・・今でも君を・・好きなんだよ」
アルバムのジャケット。
お母さん役のモデルは神楽坂恵さん。
園子温監督と一緒に来ていました。