アナログプレーヤーを購入したので、家にあるLPをアルファベット順に聞き直してみる企画。第12回目はジャマイカのディージェイ、ビッグ・ユース。
■ビッグ・ユース/ヒット・ザ・ロード・ジャック(1976年)
ディージェイ、ダブ、ラスタファリ。
レゲエを特徴づけている大きな要素がてんこ盛りのアルバム。
ここからフルで聞けます。
ジャマイカにおけるディージェイの起源は、50年代初期にまで遡る。*1
当時のジャマイカでは流通が全く機能しておらず、トラックにレコードを積んで売り回る移動レコード屋が盛んだったらしい。そして、初めはレコードをかけて聞かせるだけだったディージェイが、いつしか自らトースティング(ラップのようなもの)をしたり歌ったりするようになっていった。
(この辺りの事は正直よく知らないです。間違っていたらごめんなさい)
このアルバム、A面には“What's Going On?”や“Hit The Road Jack”、“Get Up Stand Up”などの有名曲が並び、普通にレゲエのボーカルアルバムとして聞ける。とはいえ、やはり歌手の歌い方ではなくて、語るような要素が強く感じられる。
今回聞いてみて特に気に入ったのが3曲目の“Wake Up Everybody”。
まさに「歌うDJ」の面目躍如。
オリジナルはこれ。ハロルド・メルヴィン&ザ・ブルー・ノーツなんですね。
B面に入るとダブサウンドに合わせたトースティングがメインになる。
このダブ・サウンドはエロール・トーマスという人によるもので、この人もシステムDJあがりだそうだ。
幽玄というか、トリップ感あふれるサウンドに何を言っているかのかよくわからないような語り。
このB面、昔は聞いていてもちんぷんかんだった記憶がありますが、今回聞いてもやっぱりわかりませんでした。
高校2年の秋、レゲエに興味を持ち始めたころに購入したアルバムです。トロージャンから10枚のアルバムがシリーズとして発売されたうちの一枚。私はここから4枚買っていますが、なぜこのビッグ・ユースを選んだのかは謎です(初期のボブ・マーリーもあったけど、そっちは買わなかったんだよな)。
今回、こういう機会でもないと聞く事はなかったかもしれないので、聞いてみて良かったです。面白いな。
さて、次回はRuben Blades。こんなの持っていたんだな。
*1:後藤美孝氏によるライナーノーツより