アナログプレーヤーを購入したので、家にあるLPをアルファベット順に聞き直してみる企画。第13回目は、サルサ界を代表する歌手が全編英語で歌った野心作。
プロデューサーにはトミー・リピューマ、カルロス・リオス、ルーベン本人、そしてなんとルー・リードが名を連ねる。
■Ruben Blades /Nothing But The Truth(1988年)
正直、これを持っていたことすら忘れていた。どうして買ったのだろう?
おそらく、タワーレコードあたりで見かけて半ば衝動的に聞いてみたいと思ったのでしょう。
でも、買った時に数回聞いただけなような気がする。とにかく、あまり良い印象がない。
さて、まずは耳を傾けてみる。
1曲目。サビが大げさで、あの頃のアメリカによくあったようなべたったとした感じの音がする。先行きが思いやられる感じ。
2曲目は軽快でリズミカル。スティングっぽいと思ったら、実際にスティングが作った曲だった。マイケル・ランドウという人のギターソロも良い。結局、アルバムを通して、僕はこの曲が一番気に入った。
3曲目はこれ。ルベーンのボーカルは良いと思います。
B面の1曲目、サックスも入って曲調もブルース・スプリングスティーンみたい。
2曲目の“Salvador”。サルバドールなのに何故かリズムはレゲエ。哀愁を感じさせられる曲で、これは好き。
5曲目ではドゥーワップまでやっちゃう節操のなさ。
最後は、これもサックスが効いた、フレンチポップスの趣きもあるしっとりした曲。
この、LPを聞き直すシリーズの文章を書くにあたっては、最低でも3回はレコードを聞くようにしています。このアルバムについては、2回目までは正直面白くないなと思っていました。しかし、3回4回と聞き直すうちに、魅力的な歌手による、ロマンティックでメランコリックなボーカルアルバムとして聞けば悪くないなと印象が変わってきました。
Ruben Bladesについては、この後Willie Colónの所でも出てきますので、そちらにも期待したい。
さて、Bladesの次はBlues。次回はBlues Brothersの登場です。