チーボーのブログ

主にライブに行った記録(まちだガールズ・クワイア、NaNoMoRaL、THE ORGANICS、クレイビットなど)

6/27(水)nuance(ヌュアンス)@渋谷TSUTAYA O-WEST

今年見たライブで一番心に残っているのがこれ。

6月30日に書いた文章です。

 

2nd single 「ongen e.p」
レコ発ワンマンライブ~だってヌュだし。~
開場 18:30 開演 19:00 3,000円+ドリンク代600円

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乗ろうと思っていた電車に乗れず、開演時間から10分遅れて会場のO-WESTに着いたら、フロアは後ろまでお客で埋まっていた。
正直、これには驚いた。ここO-WESTのキャパが600人。今のnuanceに、これほどの集客力があるとは思っていなかった。運営による必死のアピールの成果なのかクチコミなのか、とにかく想像以上にnuanceの名前は知れ渡っているのだろう。


良かった、まだ始まっていなかった。2バンド編成という事で、横長のステージには両脇にドラム、センターにキーボードがセットされている。こんな配置はこれまで見た事がないよ。得体の知れない期待感に身が包まれる。
ドリンク交換で水のペットボトルを受け取ったところで、nuanceの4人が入場。僕はそのまま下手側の隅にとどまる。

 

まずは、オケをバックに「白昼ブランコ」。シックなグレーの新衣装に目が吸い寄せられる。
2曲目からはバンドによる生演奏。ドラムのイントロで「何かな?」と思っていたら「セツナシンドローム」だった。オケではエレクトロ色の強いこの曲が、バンドにより生まれ変わった感じ。そして、4人の力強い歌声に、またまた驚かされることになる。

 

misaki は、気合が伝わってくるパフォーマンス。のびのび歌っている姿が本当に楽しそう。
わか のストレートな歌声がバンドに映える。時折ステージの一番前まで出てきて歌ってくれる。
珠理 の繊細な歌声も輝きを放つ。時々フロアーを見ながら微笑を見せたり、手を小さく振ったりする仕草が好きだ。
みお は笑顔を振り向きながら、はつらつと踊る。
みんな、ステージの広さに比例して大きく見える。輝いて見える。

 

7人のバンドメンバーがいっせいに後方に控えるステージ。1曲ずつ交互に演奏していたのかな?全員で演奏している所もあったように思う。そのへんは、注意してみていたわけではないのでよくわからない。
「i=envY」や「ミライサーカス」など、バンドだとどうなるのだろうと思っていた曲も、オケを忠実に再現するというよりも、バンドならではの疾走感とグルーヴに乗って突っ走る感じ。ヌュアンスの4人も、ぐいぐいと乗っていく。

 

お披露目からちょうど一年の節目。
「1年前にはじめて東京でライブをやった時には、(ヌュアンス目当ての)お客さんが一人もいなかったんですよ」と、misakiが言う。
ヌュアンスのライブに初めて行ってからまだ2ヶ月、現場4回目の新参者に過ぎない自分も、なんだかうるうるしてしまう。
そんな自分でも、この日のヌュアンスはこれまで見てきたヌュアンスとは違う、この日を境にヌュアンスは新たなステップを踏み出したのだという確信を持った。

 

本編最後に披露された新曲(今回のEPには未収録)「wish」は、そんな新しいヌュアンスを象徴するような感動的なバラード。舞う様な大きな踊りも、これまでのヌュアンスには見られなかったもの。あえて言えばフィロソフィーのダンスの「ジャスト・メモリーズ」のように成りえる名曲だと思う。

 

アンコールで出てきて、キーボードだけをバックに歌われた「青春の疑問符」で感涙。
みお、わか、misaki…メンバーも歌いながら泣いている。
歌い終わって、「ひとりずつ声が消えていくんだもん。私も泣きたかったけど歌わなきゃと思って泣けなかった」と、珠理ちゃん。(←好き)
最後の最後は「駅とブランコ~恋のステイション~」、これまで見た中でも最高の一体感だった。でも、熱狂的に盛り上がるのではなく、どこかユルさが残るのがヌュアンス。
メンバーが順番にソロを取るところで、misakiが間違えて珠理のパートを歌ってしまう(この時、珠理ちゃんが一瞬手を振って違う違うのポーズ)。

そのまま曲が終了。
ファン有志から4人に、サプライズの花束が贈られる。
これで本当に終わったと思った。
ところが、ここでmisaki。
「最後にひとつだけお願いがあります。さっき間違えて珠理のパートを歌ってしまって珠理が歌えなかったので、もう一度そこだけ歌いたい。協力してくれますか?」
そして、「どこからやる?」と相談しているうちにバンドのメンバーも再び登場。
結局、頭からフルでもう1回やることになった。もちろんお客はみんな大喜び。さっきのステイションを上回る盛り上がりとなった。ちなみにメンバーは花束を持ったまま。そんなところも良いと思います。

 

1ヶ月前、ほとんど勢いで買ってしまったこの日のチケット。
仕事の関係でただでさえ動けない水曜日の夜、しかも繁忙期の月末。
それでも、無理してでも行ってよかった。これを逃していたらものすごく後悔していたと思う。


フィロソフィーのダンスとヌュアンス。今月見た2本のワンマンは、両方ともにバンドセット。正直なところ、この両グループを対等に見ることはできない。歌も踊りも、レベルが違う。
それでも、この日のヌュアンスから受けた感動には、変わらないものがある。
そして、こんなに不思議な余韻が残るライブは、これまで体験した事がないかもしれない。
(しいて言えば、5年か6年前の頃のチャラン・ポ・ランタンが感覚的に近いかな)

 

明日また、ヌュに会いに行きます。

 

●青春の疑問符(2017年12月21日、横浜最古のダンスホール「クリフサイド」で行われたセカンドワンマンから。実は、この時から行きたいと思っていた)
https://youtu.be/pYhZy9L-8Fw

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