チーボーのブログ

主にライブに行った記録(まちだガールズ・クワイア、NaNoMoRaL、THE ORGANICS、クレイビットなど)

【2021年9月】ライブ記録(脇田もなり、一瞬しかない他)と映画「サマー・オブ・ソウル」

9月は9本。

内容は、サンダルテレフォン、透明写真、POMERO、ポスタルジア、marble≠marble、グデイ、脇田もなり、小日向由衣、nuance、NaNoMoRaLが各1現場ずつと見事にばらけた。

こんな事は初めてです。

 

1. 9/3(金)サンダルテレフォン定期公演「夏芽ナツ生誕祭」 @恵比寿CreAto

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生誕という事でナッちゃんが歌ったのが「夏の扉」。「フレッシュ フレッシュ フレッシュ」に合わせて赤いサイリウムがフロアで揺れる。

特典会も終演後に行われ、少しずつライブの形態も戻りつつあるなと感じた。

 

2. 9/4(土)透明写真ほか@新宿MARZ

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透明写真は8月の大阪以来1か月ぶり。やっぱり好きです。

situasionは前に見た時にはピンと来なかったけど、少しわかってきた感じ。

大阪から来たFioreはとても気合が入っていた。

 

3. 9/11(土)ポスタルジア、POMERO、SW!CH他 @渋谷DIVE

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トリのSW!CHが楽しかった。軽率に特典会に行きそうになってしまった。

1年前に見た時にも良いと思ったけど、比較にならないほどパワーアップしていた。

「ラヴゴナ」を初めてライブで見たけどめちゃくちゃ楽しい。最後には飛び道具も飛び出してきて驚かされた。

振付も楽しいですね。

youtu.be

POMEROは安定の良さ。

逆にこの日はポスタルジアにあまり乗り切れなかったのはどうしてだろう?

 

4. 9/17(金)marble≠marbleリリイベ@タワーレコード川崎店

⇒前回記事

5. 9/18(土)エレクトリックリボン美岐あおい 生誕祭@渋谷スターラウンジ

⇒前回記事

 

6. 9/18(土)脇田もなり @青山月見ル君想フ

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今年見たライブの中で一番良かった!

もなりちゃんが歌い続ける限り追いかけていきたい。改めてそう思わせてくれるようなライブだった。

2年前にクワトロで行われた3周年ライブから時間が止まってしまったようだと言っていたもなりちゃんだけど、この日は歌える事への喜びに満ち溢れていたように見えた。

中盤、ラヴァーズロック調にアレンジされた「青の夢」、そして「ondo」での歌が、全身に沁みてくる。声を張り上げて歌い上げるのではなく、とても丁寧な柔らかい歌唱。「Dear」のサビで感極まって一瞬声が詰まった所では、こちらも気持ちがこみ上げてきてしまった。

クライマックスは「I’m with you」~「Boy Friend」~「Callin' You」~「IN THE CITY」のミックス。アンコールは「WINGSCAPE」。

新しく購入したと言っていたシンセベースがうねる。

もなりちゃんの声もはねるはねる。

最高の時間でした。

来年はアルバム、そしてツアーなどを考えているそうなので期待しています。

※ナタリーの記事を貼っておきます。

natalie.mu

 

7. 9/19(日)一瞬しかないのイト破フリルと晴後すずめ生誕記念日2021~今宵ミラーツインズと~@青山月見ル君想フ

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もなりちゃんを見てから10数時間後、再び「月見ル君想フ」にやって来た。

この日は、一瞬しかないのイト破(ふわ)フリルさんと晴後すずめさんの合同生誕祭(この2人、実際の誕生日も同じ9月13日なのですが凄い確率だと思う)。

何が飛び出してくるか予想もつかないのがここの生誕祭。公演時間は90分を超えるのに歌われた曲はカバーを含めて8曲だけ。他の時間は一体何をやっていたのだろう?と思うほど。でも全然飽きなかったし時間を忘れて楽しんでしまった。

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この日の「twinkle」でも椅子の中からポンプ君が登場。歌の前に自ら椅子の中に入っていくくだりで笑わせてもらいました。

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ポケモンマスターになるという夢を叶えたすずめちゃん。

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フリルちゃんのワンピースはお婆さまの箪笥に眠っていたものらしい。お似合いです。

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フリルちゃんがカバーしたのがこの曲。アインシュタインズの「リボン」。

作詞作曲はテレパシー・モーニングに楽曲提供しているアルベルト志村さん。目まぐるしく変わるリズム、木琴や木管楽器のような音。大好物。

youtu.be

3人で歌われた「翼をください」。ピアノを弾きながら英語で熱唱するすずめちゃん。バンドをやっていた事もあるらしい。

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銀海シェフによるフルコースおもてなし動画にも驚いたし、樹海でのフリル嬢の怪しい美しさにも目を見張らされた。

ここのメンバー、みんな只者ではない。

 

8. 9/20(月・祝)小日向由衣 @渋谷ラママ

⇒前回記事を参照ください

記事では書き忘れたけど、ゲスト出演したミアちゃん(ミア・ナシメント)もとても良かった。関美彦さんがギターを弾いた曲では、ミアちゃんの歌がぐっと力を増し、化学反応が起きたみたいだった。

 

9. 9/25(土)MINIMARINGS(nance、NaNoMoRaL、代代代)@新宿BLAZE

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これでもミニマリングクラブに入っていますのでね、無料で参加しました。会報誌は来ないけどね。

nuanceは6月のZepp横浜ワンマン以来となってしまった。そのせいか、体に気持ちが追いついていかなくてふわふわした感じだった。これはもちろん自分の問題で、nuanceのパフォーマンス自体はやはり素晴らしかった。

「cosmo」に始まり、いきなり「ミライサーカス」「タイムマジックロンリー」でトップギアに入り、音源未収録の新し目の曲を4曲続ける。

そして最後は「雨粒」。

勝手知ったるミニマリングクラブのイベントならではのセトリだったと言えるのかも。

代代代はやっぱり苦手です(すみません)。

そんな中、いつでもどこでも変わらず最高のライブをするNaNoMoRaLの素晴らしさ。パセリちゃんと未來ちゃんへの信頼感がさらに増していく。

 

9月はライブのほかに映画を一本、「サマー・オブ・ソウル(あるいは、革命がテレビ放映されなかった時)」を見てきました。

1969年の夏、ニューヨークのハーレムの公園で6週にわたって行われた音楽フェスのドキュメンタリー。

まだ19歳だったステーヴィー・ワンダーのドラムソロ、マへリア・ジャクソンとメイヴィス・ステイプルズの迫力満点の掛け合い(ここはカメラも歯並びがわかるほどのアップで顔を写す)、スライ・ストーンのかっこ良さと革新性、そして終盤に登場するニーナ・シモンの凛とした存在感。ザ・フィフス・ディメンションのライブもすごく良かったし、デイヴィッド・ラフィンが「マイ・ガール」を歌うと一緒に歌いだす観衆とか、グラディス・ナイト&ザ・ピップスもとか、思い出したらキリがない。

出演者も多彩で、ブルースのB.B.キングサルサのレイ・バレット、アフリカ出身のヒュー・マセケラ、白人のフルート奏者ハービー・マンなど、ジャンルを超えたムーヴメントだったという事がわかる。

時代背景がわかるように編集された構成も含めて、素晴らしいドキュメント映画でした。

youtu.be

 

 

 

 

9/17(金)marble≠marble、9/18(土)グデイ、9/20(月・祝)小日向由衣

もう10月になってしまった。

9月中旬の3連休前夜17日から4日間で5つの現場。どれも全然違ってそれぞれ刺激的な音楽体験だった。

 

■9/17(金)marble≠marble リリースイベント@タワーレコード川崎店

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仕事終わりにタワーレコード川崎店へ。久しぶりに行ったらお店は縮小しているのにイベントスペースが立派になっていた。

思い起こしてみれば、最後にここに来たのは2019年12月の加納エミリのリリべ以来ではないか。

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開演近くになっても聴衆は自分を含めて3人だけ。間際に女性が一人駆け込んできた。

でもライブは盛り上がった。こちらも一緒になって体を動かした。

中でも最高だったのが「GOKIGEN」から「World Wide Sushi -urban ’89 mix」の所。エクササイズをしたり振りコピしたり、ここはパラダイスかと思うほど。

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「Life Goes On」を歌い上げるTnakaさん。アルバムの中でもとりわけ心に迫ってくるこの曲を聞けるとは思っていなかった。言われてみれば確かにglobeのバラードっぽい。

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特典会では、この日用意してきたZINE(アルバム解説・歌詞編)が枯れてしまったため、その場で裁断・製本作業(撮影可)を行う事態に。さすがに手馴れた手付き。

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この日の装いはPUFFYならぬTFFY。ファッション編のZINEも読んでみたかったな。

前の週の立川でのリリイベ(行きたっかたけど行けなかった)があまり満足のいくライブではなかったようだったけど、この日は振り切ってライブが出来たようで良かった。

そんな気持ちが波しぶきのように伝わってくるステージだった。

※アルバムダイジェスト(曲によって表情を変えるTnakaさんの歌いっぷりが良いです)

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■9月18日(土)美伎あおい(エレクトリックリボン)生誕祭@渋谷スターラウンジ

TFFYを見た翌日は令和のPUFFY、グデイを見に行った。

(※グデイの「ググる or DIE」という曲の中に「令和のPUFFYの登場」という歌詞がある)

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グデイは楽曲がどれも良いうえにステージがめちゃくちゃ楽しんですよね。いつも同じ事を言っていますけど。

「マカロニ&チーズ」の時に、この日の主役である美伎あおいさんが椅子を持って登場して歌っている2人の真ん中に座る。オタクよろしくスマホを取り出して撮影したり、サビでは一緒に体を揺らしている姿が面白かった。

エレクトリックリボンもいつも楽しいよね。

ふと思ったんですが、楽曲が良いのにライブが物足りなく感じるグループは、エリボンを見習ったら良いんじゃないか。

 

■9月20日(月・祝)小日向由衣バンド組織ワンマン@渋谷La.mama

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本来はPANTAさんとのツーマンが開催される予定だったものがPANTA側のキャンセルにより2月に延期となり、代わって行われたのがこのライブ。

小日向さんをバンド編成で見るのは初めて、いや小日向さんを見ること自体2年9ヶ月ぶり。7月に発売されたアルバムに今年一番のめり込んでしまっている事もあり、とても楽しみにしていた。

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まず驚いたのがバンド「組織」の演奏。ドラムにベース、キーボード、ギターが2本。正直言ってここまで本格的な素晴らしいバンドだとは思っていなかった。特にベースが最高、裸足のドラマーも良かった。

ライブは「妄想するなら」で始まる。楽しい!ロックだ!

2曲目の「私は神様」で早くも涙腺がどうにかなりそうになる。

一転して「玄米」、本来であればコール&レスポンスで盛り上がるであろう曲。それでも、声が出せなくても楽しい。「生春巻き」も楽しい。

中盤で歌われた「それでも世界は美しい」、イントロが聞こえてきただけで条件反射的に背筋に電流が走る。

自分の感情を上手く言葉で表現できないもどかしさが伝わってくるMC。手を伸ばして一人ひとりとエア握手。そこから歌われた「手と手」に、どうしようもなく感情を揺さぶられる。間奏でのツインリードギターにも痺れた。

「私の手がしわしわになってもずっと 繋いでいたいから」

「あなたの髪が白くなるまで何度も 惜しみなく愛させて」

こんな関係性が出来たらどんなに素晴らしい事かと思うけど、そうもいかないのが現実。

「咲く」という曲の一節。

「明日にはきっと咲く 明日にはきっと咲く 明日にはきっと咲くから待ってて」

なんだろうね、うまく言えないけど「生きててよかった」と思いました。

アンコールで大好きな「あなたとミサキドーナツ」、そして最後は「パーティーズ」だっけ。

歌いながらくるくる回る小日向さんの姿が本当に楽しそうだった。

 

終わった後、どうにも気持ちが高ぶってしまったので立ち飲みで1杯、2杯、いや3杯…

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(チェキはバンドメンバーも一緒)

 

18日夜の脇田もなり5周年ワンマン、19日の一瞬しかない(イト破フリル&晴後すずめ合同生誕祭)についても書きたいのですが、9月のまとめにしてしまう可能性大です。

 

LPを片っ端から聞いてみた30.エリック・カルメン

昨年アナログプレーヤーを購入した事がきっかけで、家にあるLPをアーティストごとにアルファベット順で聞き直してみるというこのシリーズもようやく30回目。

今回はエリック・カルメン

 

■ERIC CARMEN (1975年)

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エリック・カルメンラズベリーズ解散後に出した最初のアルバム。

綺麗なバラード、ロックン・ロールからラグタイムビートルズビーチ・ボーイズからの影響を窺わせる曲、最後はドリフターズのカバー(On Broadwey)と、バラエティーに富んだ内容。そして、どの曲も素晴らしい。

このアルバムを買ったのは、おそらく1985年から1987年の間。どこかで見つけた中古盤だと思う。正直言って、当時はこんなに素晴らしいアルバムだとは思っていなかった。(そういうケースが多い。だからこそ、こうやって聞き直してみて良かったと思う。)

 

美しいメロディー。

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この曲は、ラフマニノフの「交響曲第2番」をモチーフにしているそうだけど、本当にその通りだった。

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大ヒットした「All By Myself」も、ラフマニノフを大きくフィーチャーしていて、間奏なんて完全にクラシックになっている。昔の自分は、こういう所があまり好きでなかったように思う。

 

youtu.be

このアルバムの中で僕が一番好きなのが、ロックンロール賛歌のこれかな。

youtu.be

16歳の俺は 学校に飽き飽きしていて

何をしたいのかもわからなかった

俺はギターを買った

夢中になった

それがロックンロールなのさ

 

子どもの頃からクラシックの勉強をしていた彼は、ビートルズローリング・ストーンズの影響でロックンロールに目覚める。

でも、クラシックの素養がベースにあるからなのか、上品なロックンローラーという感じがする。

そんなエリック・カルメンでした。

 

次回はレイ・チャールズRay Charles)、Cの項はまだまだ続きます。

【ライブ記録】2021年8月後半

承前)

6.8/21(土)~22(日)ことぱぉ生誕「RYUGUJO」@滋賀県・宝船温泉

一泊二食玉手箱付「どっぷり竜宮城プラン」17,000円(朝夕食付き・入浴料込み)

 

今年も行きました。こんなに楽しいの止められるわけがないです。

新幹線のお供には、やっぱりシウマイ弁当を選んでしまう。

本はブックオフで買っていたもの。ハインラインのこれはなぜか未読でした。

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近江高島駅に着いた頃には雨が降っていたけど、とりあえず歩き始める。

萩乃露の蔵元の前を通ったけど、土日はお休みみたい。

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雨も止んできたので、そのまま宝船温泉まで歩くことにする。距離にして約3キロ弱の道のり。

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のどかな風景。

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右を向けばもう琵琶湖。

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歩くこと40分近く、ようやく陸の竜宮城が見えてきた。

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「こんにちは」

扉を開けると・・・

 

荷物を下ろして、とりあえず琵琶湖で一杯。今年も来たぜ!

土曜日だけあって、キャンプに来ている人も沢山いた。

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温泉に入って、食事まで部屋で待機。

参加者は7人。ひと部屋に集まってルームサービスでお酒やおつまみ、そして物販の生写真などをオーダーする。すると、ぱおちゃんがお酒と一緒に持ってきてくれて、その場でサインやメッセージを書いてくれる。時間制限のない特典会、というよりただのおしゃべりタイム。しかし、ここに来るオタクの人たちはディープだなと感心した。

18時ごろから食事。近江牛や自家製のベーコン、琵琶鱒の燻製が食卓に並ぶ。これを食べるために来ていると言っても過言ではない。

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近江牛のお寿司はお代わりしてしまった。

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その後は、静かな飲み会といったところ。参加者の英知を集めてシュールな絵しりとりを解くのに夢中になったりしているうちに、時は過ぎていく。

ぱぉちゃんによる遠隔カラオケリクエスト大会が終わって床についた頃には日付が回っていた。

自分がリクエストしたのはaikoの「カブトムシ」。ぱぉちゃん、やっぱり歌上手いや。

 

翌朝、お風呂に入って朝食。ご飯をお代わりしちゃうよね。

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書けない事も多いのですが(別に変な事はしてませんが非公式な事が多いので)、今年も楽しかった。この企画が続く限り、自分の体がもつ限り、参加し続けたいと思う。

でもね、精算して現実を突きつけられるんですよね。ぱぉちゃんから玉手箱を受け取る(参加者によって中身が異なるみたい)。萩乃露を駅前のローソンで買って(ここで買えるの知らなかった。教えてくれた方ありがとう)帰途につく。

今度来るときはもう一日余裕を持って、比叡山に回るとか京都をぶらぶらするとかしてみたいもの。

翌日、玉手箱の中身と買って来た萩乃露を開けた。

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7.8/24(火)無銭のNaNoMoRaL@渋谷O-nest

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矢口真里の火曜THE NIGHT」出演を受けて、急きょ開催された無銭ライブ。nuanceの時もそうだったけど、フジサキさん(ミニマリングの社長・nuanceのP)はこういう所が早くてPRも上手い。しかも、PAがグミさん、照明が卍さんという、nuanceでお馴染みの最強の布陣を揃えて。これはファンもアーティストもライブハウスもみんな喜ぶ。採算は度外視なのだろうけど。

「人間やるのやめた」では、いつもはパセリちゃんが歌う最後の「僕の夢が〜」のパートを未來ちゃんが歌い、「唖然呆然」では、いつもは未來ちゃんがシャウトする最後の「幸せで死にそうだ」をパセリちゃんが叫ぶ。どちらが歌うのか、直前に2人が譲り合うような仕草をしていたのも微笑ましい光景だった。

「火曜THE NIGHT」で産まれた「やくしょこうじきみまろ」で、どうしてこんなに心を揺さぶられてしまうのだろう。

気合い入りまくりの2人から放たれる最高の多幸感。

この日のライブ、期間限定で公開中なのでまだ見ていない方はお早めに。

youtu.be

 

8月26日はこれに行く予定だったけど公演中止。nuanceとCYNHNのツーマン、かなり楽しみにしていたのだけど。

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そして27日は仕事を休んで小旅行がてら大洗アクアワールドに行く予定だった。しかし、残念ながら緊急事態宣言を受けて休館になってしまった。チケットも買っていたのに。

夏休み期間、ショーの音楽を川嶋志乃舞さんが手がけているというのも行きたかった理由。サメの飼育数が日本一、マンボウの飼育槽も日本一の大きさ、クラゲの展示も充実、など見所満載のようで、これは本当に行きたかった。リベンジしたい。

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8.8/27(金)エクストロメ!!主催 POMERO、ピューパ!! リリースイベント @渋谷club asia

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そして、サメといえばPOMEROのサキちゃん。

POMEROがね、最近とても良いと思うんですよ。前から好きでしたけど、ここに来てその気持ちが大きくなってきています。

このMVも公開されたのは7ヶ月も前だけど、いまだにじわじわ〜と来ます。

今回のミニアルバム「PERVADE」というタイトル通り、派手さはないかもしれないけど浸透してくるんですよね。

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ピューパ!!も好きだけど、そこまでなかなか手を広げられません。

 

9.8/28(土)八月ちゃん I’m danSing SUMMER @新宿MARZ

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バンド編成の八月ちゃんオルケスタはこの日が初のお披露目。

いつものウクレレの弾き語りも良いけれども、バンドをバックに歌う八月ちゃんが心の底から楽しそうに見えた。

おやすみホログラムを脱退して10か月。こんな節目の瞬間に立ち会えた事が幸せに思えるようなライブだった。

この日は、ギターとベースがGoodby Aprilの人。延本文音さんのベースが良かったな。この人のベース、どこかで見た事があるような気もするのだけど、それが何だったのか思い出せない。思い違いかもしれない。

youtu.be

youtu.be

NaNoMoRaLは8月の間に4回見たことになる。

どうしていつもこんなに最高なの?

 

9月に入ったとたんに急に涼しくなってしまった。

まだまだ夏の気分を楽しみたいのに。

 

【ライブ記録など】2021年8月前半

 コロナウィルス感染拡大の波が収まらない。

アイドルや運営、ライブハウスのスタッフからも感染者が相次ぎ、イベントの中止や出演のキャンセルが相次いだ8月。

そんな中、遠征2回を含む9つの現場に通った。

 

(公演中止)8/6(金)まちだガールズ・クワイア@まほろ座MACHIDA

いち早く、当面のライブ出演を全てキャンセルした町ガ。これはなかなか出来る判断ではない。

と同時に町ガがスタートさせたのが、「支える手プロジェクト」。これは、新録CDの収益をすべて生活困窮者の支援をしている地元の団体に寄付をするというもの。こういう取り組みには素直に支援したいし、実際このCDは内容も素晴らしい。

satrecords.thebase.in

 先ごろ、代表曲「はるかぜリップ」の新たなMVも公開された。昨年9月に町田市民ホールで収録されたもので、歌は一発収録とは思えない素晴らしさ。
1:50、「駆けてくるのは」の歌詞に合わせて、ほのかちゃんが右から左へ走る所が特に好きです。

youtu.be

 

1.8/7(土) 極・エクストロ‼大阪@心斎橋サンホール

この日のNaNoMoRaLとPOMERO、翌日の透明写真リリースパーティーを合わせて大阪まで行った。東京でも推しの現場があったはずなのだけど、これで遠征するかなあ?自分でも基準がよくわからない。 でもやっぱり楽しかったから行ってよかった。

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当初発表されていた主演者17組のうち5組がキャンセルとなり、直前まで調整が続いていたエクストロメ‼。innes、situasion、SAKA-SAMAあたりは楽しみにしていたので少し残念。

その影響もあって、苦手なロック系のアイドルが多かった印象がある。入場のSEで音楽性がわかってしまって、「ああ」と思ってしまったり。そんな中で、シンダーエラはロック系ながら丁寧な歌と綺麗なハーモニーに好感を持った。

それから、初見で良いと思ったのがTHE ORCHESTRA TOKYO(オケトー)。また見たい。

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くぴぽも楽しかったな。以前は苦手だと思っていたけど、曲も良いし普通に良いライブをするよね。コロナ禍で色々出来なくなった事が、逆に功を奏している感じがする(自分にとっては)。

大阪で見たNaNoMoRaLも最高だった。

POMEROは、前のINUWASIHが盛り上がっていたのでどうかと思っていたのだけど、横ノリ曲を続けてじわじわと熱を帯びていくライブ運び。今回のような出演者の中では一服の清涼剤。貴重な存在だと思う。

特典会では、NaNoMoRaLの未來ちゃんに8日遅れながら誕生日を祝ってもらった。これだけでも大阪に来た甲斐があった←ちょろいオタク。

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POMEROのメンバーからは驚かれたけど、普段月に1回くらいしか来ない弱オタがこんな所に来ていたらそりゃ驚くよね。勢いで全員とチェキを撮ってしまった。遠征は気が大きくなりがち。

POMEROの特典会を終えたところで離脱。

飲むところも無いので(無い事もなかったけど)、さっと夕飯食べて、コンビニでお酒とつまみと翌朝のサンドイッチを買って、ホテルにチェックイン。

 

泊ったホテルが大阪城に近かったので、翌朝7時に散歩がてら行ってみた。とにかく暑かった。クマゼミの鳴き声がシュワシュワ騒がしかった。小一時間歩いただけなのにかなり汗をかいてしまった。

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 部屋でプリキュアを見てからチェックアウト。大阪のオタさんと堀江のおしゃれなカフェで待ち合わせ。周りは女性客とカップルばかりだった。

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 そして、この日の現場へ。

 

2.8/8(日)透明写真 "QueSeraSera" Release Party @堀江GOLDEE

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階段を登ってフロアに入ったら、思っていたよりも狭い会場だった。

連番した大阪の方と、この日初めてお会いした文坂なの激推しのフォロワーさん(多分Negiccoきっかけでだいぶ前に相互フォローしたのだと思う)と、開演までしばし歓談。

文坂なのは、可愛くて曲が良い。

REBEL REBELは、見応えのあるダンスと無表情なメンバーの対比が面白い。

ヨルコレは、楽曲は好きと言うにとどめておきます。

透明写真は更に好きになった。クルミクロニクルのカバーもセトリに入っているけど(Seventeenは超楽しい)、けっしてクルミクロニクルの焼き直しではないんですよね。サウンドは進化しているし、2人の個性が良いんです。

最前で、これまでで一番振りコピをしたような気がする。

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なのちゃんとチェキを撮ってしまいましたの。

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 3.8/9(月・祝) ALL IN ONE(ALLI、原田珠々華、脇田もなり)@下北沢club251

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かつてEspeciaの拠点だった堀江GOLDEEでライブを見た翌日に、東京の下北沢で成長したもなりちゃんを見る。テレポーテーションとタイムスリップを同時に体験してしまったような感覚。

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もなりちゃんのセトリはこんな感じだったかな?違っていたらごめんなさい。

Thinkin’ about U〜PEPPERMINT RAINBOW〜接吻〜青の夢〜エスパドリーユでつかまえて〜ondo〜PLACE

PLACEのリリイベにもリリースパーティーにも行けなかったから、もなりちゃんのライブを見るのは2月のコットンクラブ以来。

自分でも「ライブハウスで歌うの久しぶり」と言っていたけど、楽しそうに歌う姿を見られただけで幸せ。初めて生で見た「ondo」の歌唱が素晴らしかった。

もうすぐソロデビューして丸5年、9月18日の5周年ライブが楽しみだ。

この日、ようやく「PLACE」のEPをゲットした。帰宅して、たらこで一杯。

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福岡から来たALLIはもちろん初めて見た。MISIAの「陽の当たる場所」のカバーもあったりと、いわゆるR&B系シンガーの系列にいる人なのかもしれないけど、あまりジャンルを意識せずに楽しめた。もなりちゃんからの流れも良かったな。

これぞチルアウト。

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この曲にはじーんとさせられた。参った。色々な表情を見せてくれる人だった。

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ずーちゃん(原田珠々華)は2年ぶりに見たから、さすがに大人っぽくなっていた。

ラス前に歌った「シンガロング」での、感情をぶつけるような歌い方と演奏は鬼気迫るものがあった。「怖がらせちゃいましたね」なんて言いながら、最後はこの曲で爽やかに締め。

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4. 8/10(火)NaNoMoRaL@渋谷ラママ

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延期になっていたNaNoMoRaLの3周年記念ライブ。

7時過ぎに会場の扉を開けたら、ちょうど未來ちゃんが出入り口のある上手のステージ前に来て歌っている所で、入った瞬間に目が合ってしまった。ラッキー!!

「唖然呆然」のサビで、パセリちゃんと未來ちゃんがそれぞれの片足をお立ち台に乗せて歌ったところが最高だった。

「今日は告知があります」と未來ちゃん。ライブで告知をしないNaNoMoRaLなのに珍しい。何の発表があるのかと思ったら、「19日にグデイのワンマンがありまーす!」。

こういう所ホント好き。

「私たちは出ませんけど」

NaNoMoRaLのライブ中、フロアの隅で体を動かしながらライブを楽しんでいた室井さん(グデイ)の姿も見えた。

最後はこの曲。

雨宮未來のソロ曲として発表されたもので、ライブで見たのは初めてだった。トラックがめちゃくちゃかっこよくなっていた。未來ちゃんの歌が身体の中に浸透する感じ。この曲の歌詞がまた良いんです。

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NaNoMoRaLしか見れなかったけど、来て良かった。

個人的な話になるけれども、僕がNaNoMoRaLを初めて見たのが、ちょうど3年間のここラママだった。nuanceの平行物販が終わって会場に戻って来たら、ちょうどNaNoMoRaLが最後の1曲をやっている所で、「何だここは?えらく盛り上がっているな」と思った事を覚えている。正直その時はNaNoMoRaLなんて全然知らなかったのですが、後にこんなに好きになるとはね。

特典会では、ライブには間に合わなかったのに、グデイの室井さんともチェキを撮ってしまった。

 

5. 8/13(金)サンダルテレフォン定期公演 S.T vol.11@恵比寿CreAto

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この日はお盆休みだったので、開演前の物販にも参加できた。考えてみればすごく久しぶり。

「Magic All Night」や「コーリング」の、MIXではないオリジナルバージョンを見たのも久しぶり。それだけダルフォン現場に来れていないという事だけど。

この日は「Follow You Follow Me」のMIXも初披露。でも、papapaやBメロの振り付けはそのままだった。そりゃそうだよね。そこは変えてほしくなかったし、変わっていなくて良かった。

ひとつ言わせてもらうと、「ワンダーランド」はやっぱりオリジナルが好きだな(小声)。

それにしても、ダルフォン定期は本当に楽しくて幸せな空間。今ここで見られるのはとても貴重だけど、ここで見られなくなるくらいもっと大きくなってほしい。いや、なるでしょうけど。

 

8/14(土)は、一瞬しかないが出演するピューパ!!主催ライブに行くつもりだったのだけど、一瞬しかないもピューパ!!も出演できなくなってしまったため、キャンセルしてしまった。

 

8/16 (月)グデイのポップアップショップ

平日だけどお盆休みの最終日。この日から3日間開設されたグデイのポップアップショップに行ってみた。

場所は下北線路街。地下にもぐった小田急線の線路跡に、小洒落てるけどアットホームな感じのお店が建ち並ぶ。

ここで、18日に発売するCD「ディグ」を一足先に手に入れることができる。

https://twitter.com/gday_official/status/1427102926577618953?s=21

5曲入りEPを一挙に5枚、全部で25曲。ゆうにアルバム2枚分のボリュームだけど、ひとつとして駄曲が無い。どこから聞いても楽しめる。

色々な人が楽曲提供をしているけど、ほとんど自分が知らない人ばかり。ナードマグネットとかpeanut buttursとか、グデイをきっかけにディグルのも楽しい。知らなかった音楽との出会いまで提供してくれる。

グデイ面白い!

お店を出た後、外でIPAを一杯。なんとか雨にも降られずに済んだ。

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以下、続きます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

LPを片っ端から聞いてみた29.アントニオ・カルロス&ジョカフィ

約2か月ぶりの更新になってしまいました。

 

昨年アナログプレーヤーを購入した事がきっかけで、家にあるLPをアーティストごとにアルファベット順で聞き直してみるというシリーズ。

第29回は、ブラジルのシンガーソングライター・デュオ、アントニオ・カルロス&ジョカフィ。

 

■LOUVADO SEJA(1977年)

日本では「風のカーニバル」という邦題で1980年に発売されていて、自分もその時に買ったはずです。

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洗練されたサウンドとメロディー。でも、サンバの伝統をしっかり感じち取る事ができる。着色料も甘味料も使われていないのに、仕上がりは色鮮やかでまろやかな極上の一品です。

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 イントロのギター(カヴァキーニョかな?)が良い感じ。

控えめなホーンやストリングス、女声コーラスが色を添える。バンジョーの音も聞こえますかね。

 

もうひとつ、アルバム最期を飾るタイトル曲。

この曲だけはオリジナルではなく、トラディナショナルな曲をリメイクしたみたい。

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ブラジル音楽は奥が深くて(ブラジルに限った事ではないけど)、ごく限られた数名のアーティストを少し齧っただけに過ぎない自分に語れることはほとんど無い。

なんだか薄い文章になってしまいましたが、本当に音楽は素晴らしいです。

 

さて、次回はEric Carmen(エリック・カルメン)です。

緊急レビュー/小日向由衣『世界が泣いてる』

最近やたらとこのアルバムを聞いている、というよりもこれしか聞けない、という状態に陥ってしまっています。

本当に参ってしまっているのだけど、どうしてこのアルバムにこれほど惹かてしまうのだろうか。

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まずジャケットが良いですよね。中のブックレットもちゃんとしている。

そして、とにかく曲が良い。歌詞が心の奥に響いてくる。歌詞だけ読むと暗い音楽に思われるかもしれないけど全然そんな事はなくて、むしろ外に向かって開かれた音楽。

 

以下、順番に取り上げてみたいと思います。

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1.世界が泣いてる

  ねぇお願い気づいて 壊れそうな世界に

  ねぇダーリン悲しいの 世界が泣いてる

 

静かに始まり、途中から幾重にも音が重なっていく。静謐なピアノ、間奏では讃美歌のようなコーラス(風な音?)にパイプオルガンのような音が重なる。アウトロでの、押し寄せてくるような壮大なオーケストレーション

でも、大仰な感じは全くしない。小日向さんの淡々とした歌に胸を打たれる。

 

2.無駄遣い

一転して軽快なイントロ。でも、歌われるのはこんな内容。

  無駄使いの命に届かなくて

  毎日なんとか生きてる僕は

  擦り切れた指伸ばしてみる

 

Bメロの歌詞は、分断と格差の今の世の中を象徴しているかのよう。

  与えられたお金で学んだ奴らが

  何もない僕にがんばれというんだ

 

2番のBメロの歌詞にも共感する。

  努力が足りない 強迫観念

  どちらにしてもお腹はすくんだ

 

それでも、前に進まなければ生きていけない。

  前に進め 前に進め

  悔し涙で前が見えなくても

  前に進め 前に進め

  いつかはきっと 戦う為

 このサビを歌う小日向さんの声は、全然力強くも上手くもない。むしろ、喘ぎながら歌っているようにさえ聞こえる。そこにリアリティを感じる。

1番のAメロを繰り返す箇所や、最後のワンフレーズを歌う前で、さりげなく転調する所も憎い。アレンジもすごく好きです。

  

3.転がる

階段から転がり落ちるようなアレンジが素晴らしい。 

  階段駆け上がったら落っこちた

  転がってく転がってく転がってく

   

4.私は神様

  はじめまして私神様

  地球は今日でなくなります

  心当たりはあるかしら?

  あなたのことだからきっとないね

 設定が凄いよね。

 

  神様なのに恋をして  

  叶わぬ運命逆らって

  この目でちゃんと見届けたい

  愛は愛はあるの?

 宇宙規模の切なさ。

そして、たたみ掛けてくる言葉の美しさ。  

  なのに優しい瞳で悲しい歌を 小鳥のように歌っているの

  空を飛びたい 何かになりたい 私はここで生きてた

  

5.モノクローム

 8分の6拍子の佳曲。これも大好き。この曲に限らないのですが、イントロが本当に良いです。この曲も転調が効果的。

  透明になるほどに 君に近づいていく

  鮮明に焼きついた無色な君の涙

  色彩を失った白と黒の部屋で

  少しだけ微笑んだ 君に落ちてく

 

6.セフレ

この曲も凄い(語彙力が無くて適当な言葉が出てこない)。

淡々としたポエトリーリーディング。静かなバックトラック。でも、さりげなく不穏な音色。

 

  セフレから始まった恋だった

  都合がいいのが丁度良かった

  誰にも言わない約束で

  秘事に酔いしれていた

 

  抱き合ってキスして 刻まれてく遊戯

  泣いてるのは 私が恋に落ちた合図

 

7.夢見る羊ちゃん

またまたガラッと明るい曲調に変わる。

 

  ベッドの中で眠る羊ちゃん

  反撃のチャンス伺ってる

  迷いの森に飛び込んだって

  未だ見ぬ未来じゃ勿体ないから

  その先は逝っちゃだめ♡

 

1234 1234 と繰り返す所があって、ランニングをしているとここのフレーズが脳内再生されるのだけど、いつの間にか「いつか死ぬのに いつか死ぬのに」と歌いながら走っている自分。

  いつか死ぬのに いつか死ぬのに

  いつか死ぬのに 勿体ないから

  その先は 逝っちゃだめ♡

 

8.SOS

  もう死にたいや 明日の事は知らないや

  もう消えたいや 知らない場所に行きたいや

 

  SNSでSOS

  知らない誰かに気づかれたい

  SNSでSOS

  放り投げた言葉救って

 

歌詞の重さとは裏腹に、サウンドは軽快で明るい。

 間奏の音が、昔のティン・パン・アレイみたいに感じてしまうのは自分だけ?*1

 

9.桜ひらひら恋心

桜が咲く春の光景が目に浮かぶような明るいナンバー。でも、これも切ない。

この出だしの歌詞は技能賞もの。

  桜ひらひら君にくらくら 寄せては返す恋心

  恋の最中 君に夢中 チューがしたいな下心

 

1度目の春は、2度目の春は、3度目の春は、というストーリー展開も上手いよね。

サビのメロディーが頭から離れなくなる。「ターンタタ ターンタタ」というリズムの刻み方が心地よい。

  ひらひらひらひらひらひら舞う

  スカート揺らして会いに行く

  くらくらくらくらくらくらする

  あなたの彼女になりたい

 

 10.手と手

  見た目なんてどうせ朽ち果ててしまうから

  もっと話をしようよ 私ってわかるように

  葉っぱの隙間から濡れだす 光が好き

  ずっとキラキラした 2人でいようよ

イントロなしでいきなり歌から入るこの曲は、aikoなどと並んでラジオから流れてきそうな曲。ほんとだよ。

 

11.あなたとミサキドーナツ

これ、最高の王道アイドルソングじゃないですか。驚いた。最高。

イントロからキラキラしてる。Aメロ、Bメロ、サビの構成も完璧で、本当に良いメロディーだなあ。小日向さんの歌も、紛れもないアイドルそのもの。

 

Bメロ2番の歌詞。これ、良いでしょう。

  私が歩いてきた道 あなたに重なり

  並んだ足跡どこに続いて行くのかな

 

落ちサビ「夢から覚めてしまっても私 魔法を使えるよ」から、大サビの前の「じゃじゃじゃじゃじゃ じゃじゃじゃじゃじゃ」の仕掛けが、松田聖子の「風立ちぬ」みたい。

  ドーナツの穴だけ食べてみて 

  覗いた世界は優しいの

  私にたりないところはあなたが持ってるよ

  2人で半分こ

 

ミサキドーナツとは、三浦半島の三崎に本店があるドーナツショップだそうで、来る8月29日にはここでイベントも行われるみたいですね。

ミサキドーナツ – 気持ちのこもった手作りドーナツ (misakidonuts.com)

 

12.それでも世界は美しい

  雨降って葉っぱキラキラ

  綺麗なものは掴めない

  虹の麓に行きたくて

  自転車全力でこいだ

 

ただただ美しい。

 

  優しい人はこう言うの

  私はいいよ大丈夫だから

  どんな思いで言ったのか

  想像すればわかるのに

 

  それでも世界はただ輝いて

  涙が溢れてしまうの

  綺麗な言葉はいつからか

  届かなくなってしまったの

 

歌詞にスポットを当て過ぎたかもしれません。

「自分に価値なんて見出せない」とか「死にたいや」など、言葉だけ読むと重い印象を持たれるかも知れませんが、音楽を聞けば全くそんな感じはしないと思います。

PANTAさんが、「淋しさの沼から立ち上がった虹のような笑顔がいまキミに振りそそぐ」とコメントを寄せているように、これを聞くと「確かに世界は美しい」し、「生きなきゃ」と思わせてくれるような、不思議な力が湧いてきます。

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敢えて言えば、職業作家が書く作品と同じようなクオリティでありながら、職業作家の作品からは得られないリアリティと情念が感じられる、という事なのだと思います(職業作家と比較しているわけではありません、念のため)。 

それでも世界は美しい」の歌詞にあるように、綺麗なだけの言葉では届かないし人の心は動かせない、そんな事を思ってしまう。

 

小日向さんのライブは、これまで2回しか見た事がありません。

初めて見たのは2018年5月、新宿のK&Mミュージック。プロフィールやコールを手書きした画用紙を持って、ずっこけ気味に登場して来たのを見た時のインパクトは大きかった。

「妄想するなら 由衣ちゃん」とか「コミュニケーション廃止」とか、ロックだったな。

でも正直なところ、この時はまだイロモノみたいに思っていました。

 

その印象が変わったのが、その年の12月にビーハプで見た時。

ドッペルゲンガー」や「夏の夢」といったら内省的な歌が心に響いてきて、物販でCDを買いました。

この時に何を話したか記憶はおぼろげですが、丁寧にサインを書いてくれて、別れ際にずっと手を振ってくれていた事はよく覚えています。

「また来てね」って書いてくれたのに、その後ずっと行っていませんでした。

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でも、9月20日PANTAさんとのツーマン(!)、そして10月3日横浜でのライブ(Tnakaさんとの共演!!)のチケットを押さえました。

これ、凄いと思いませんか?

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そう言えば、marble≠marble(Tnakaさん)のこの曲は、小日向さんの作詞だったですね。  

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どちらのライブも、今から楽しみです。*2

 

 

   

 

 

*1:荒井由実のバックみたいな

*2:PANTAさんのライブは見た事がありません。10年くらい前だったか、エンケンさんとの対バンがあって本当に行っておけばよかったと後悔したものです。頭脳警察はリアルタイムでは聞いていませんが、「マラッカ」や「198X」、「KISS」はよく聞いていました。