ライブも終盤。
「ミライサーカス」を歌い終えてお屋敷ではしゃぐ4人を、アヌュナイ人(お屋敷の執事)が寝るように促す。ステージ上の4つの扉の向こうに行って眠りについた所で舞台は暗転。4人は扉のむこうから再び姿を現し、「wish」を歌い始める。
もう何度見た事かわからない「wish」の舞い。「ああ、これでもうライブも終わりか」と感じ入っていたら、「Love chocolate?」のイントロが!
ここで私は、これまで溜まっていた感情が崩壊してしまいました。
「まさか、ここでこの曲をこの4人で見る事ができるなんて」
いや、そういえばそれぞれの扉の脇に椅子があるなと思ってはいたのですが。
オケなのに、いやオケだからこそ、4つの声が生々しく迫ってきた。
ロビーに展示されていた,、nuanceからNUANCEへの歴史を象徴する衣装やフライヤー、グッズ、メンバーの私物の数々。*1
わかちゃんが描いたnuance号の軌跡を記した地図。横浜市にある18の区の形が島になっているんですね(並びもほぼ実際の区の位置通り)。
そして、ここ神奈川県民ホールを、音楽の伝道師たる4人のお嬢様のホームと擬した演出。
それらすべてが、「Love chocolate?」に向けての航路だったかのよう。そんな風に感じた。この曲をライブ終盤に歌った事は、おそらくこれまでなかっただけに。*2
この曲の登場人物である2人は、おそらく港の見える丘公園から元町に下る坂道を下りて来て、神奈川県民ホール前の山下公園まで歩いてきたに違いない。
個人的な話になりますが、自分がnuanceを知って惹かれたきっかけになった曲が「セツナシンドローム」と「Love chocolate?」で、初めてのnuance現場がちょうど遡ること5年前のヌュマでした。
charanpochiiboo.hatenablog.com
そんな感傷はさておき、今回の演出にお笑いの人が加わる事について、始まる前には少し不安もあったのですが、過剰なドタバタがあるわけではなく、メンバーの特徴を踏まえた、愛情を感じられる台本になっていて、さすがオタクの寺田寛明さんだと感心してしまいました。
(建築を愛するわかちゃんが、赤レンガ倉庫の煉瓦を毎日ひとつずつ抜いて持ち帰ってくる所なんて笑ったし、実際やりそう!などと思ってしまった)
あとは断片的な記憶をあれこれ。
・オープニングの「白昼ブランコ」、この曲もnuanceにとって大切な曲なんだなあ。*3
・「ルカルカ」 ダブルドラムに2本の管楽器から生み出されるグルーヴはNUANCEのライブならではのもの。
・「ナナイロナミダ」では、客席から控えめながら「おーおー」の声が上がる。そうそう、これこれ。
・「テキーラ・サンライズ」では、ドラムセットの横で踊るUさんに釘付け←(ヌュを見ろ)
・そこからの「セツナシンドローム」、最高だった。
・横浜で見る「sekisyo」はとりわけ感慨深い。
・「特急 元町・中華街行き 27分」と「Ocha cha cha chinatown」、これら新曲は初めて生で見たけどひたすら楽しい。
・「I know power」、振り付けのレクチャーがあったのは助かったけど、やっぱりスピードについていけない。まあ雰囲気で。
・「under the moon」この曲のバンドバージョンが大好き。ここからは最後まで怒涛の展開。
・「雨粒」は最初はソファーに並んで座りながらのアコースティックで始まり、途中で(「愛が落ちそうだ」のところだっただろうか)バンドでの演奏に切り替わる。このコントラストがお見事。突然の豪雨に見舞われた感じなのだけど、それがカタルシスでもある。
・アンコールで出て来て「オキモチタイム」の後には「君まち商店街」。商店街でしか聞いた事の無いない曲だ。4人はステージから下りて来て自分のすぐ前の通路を歌いながら練り歩く。nuanceからNUANCEになっても原点は忘れない。そんな意志表示にも思えた。
上手側の客席に関係者席(メンバーのご家族かな?)らしき一角があって、そちらに向かって笑顔で手を振るメンバーの姿を見ていたら、こちらまで嬉しくなってうるうるしてしまった。
様々な感情に突き動かされるのがNUANCEのワンマンライブ。
今回はまさしくその集大成のようなライブだった。
NUANCEみたいなアイドルグループは他にはいない。
あとは、もっと普段のライブにも行きたい、行かなくちゃ。
とは毎回思うのですが。
※セトリは公式Twitterより
とりあえずセトリ。#ヌュアンス #ヌュ #NUANCE #ヌュアンスの2000 pic.twitter.com/2LguzpF0Rq
— NUANCE(ヌュアンス) (@nuance_official) 2023年4月22日